チンチラというと、ウサギかネコ?と思うかもしれませんが、こちらでご紹介するチンチラは南米チリ北部が原産の、げっ歯類のチンチラです。
ネズミとウサギの中間のような、やや大柄のネズミといったところでしょうか。見た目の愛らしさやふわふわの毛並み、頭がよくてなつきやすいことなどから人気が上昇していますね。
しっかりお世話してあげると、なんと15年近くも生きられるといいます。
肩に乗るくらい懐くと言われているチンチラですが、人間を噛んだりしないのでしょうか?
ここでは、チンチラが噛むときの理由や対策についてご紹介します。
チンチラは噛む?
結論から言ってしまうと、チンチラは噛みます。
犬やネコの場合、人間の手や指を、遊びながら甘えて軽く噛んだりしますね。同じように、チンチラは人間になついても、軽く噛むという甘噛みをします。
また、血がにじむほどに強く噛むこともあります。
チンチラは本来草食動物で、非常におとなしい性格をしています。
もともと餌になる獲物を攻撃するのではなく、敵に襲われて逃げる立場でしたから、飼い主さんに対して攻撃的になるということは、あまりないはずですよね。
それではなぜ強く噛むようなことがあるのでしょうか?
チンチラが噛む原因
甘噛みはチンチラの愛情表現のひとつで、飼い主さんに甘えているからなのです。
噛むことで飼い主さんとスキンシップをとり、信頼関係を深めているといいます。
そのため、甘噛みの場合はそれほど気にしないで大丈夫でしょう。
ただし痛みを感じるほど強く噛みついてくるような場合は、以下のような理由が考えられます。
歯の手入れ
げっ歯類の特徴は、一生前歯(切歯)が伸び続けることです。
同じげっ歯類のリスやハムスターは前歯が一生伸び続けますがチンチラやモルモットは前歯だけでなく、奥歯にあたる臼歯も伸び続ける動物です。
チンチラはもともと、栄養価が低く非常に硬い植物を大量に食べていました。硬いのでしっかり噛まなければならない、そうすると臼歯が磨り減るのが早くなりますね。
そのため臼歯も伸び続けるようになったといいます。
歯が伸びすぎると口の中を傷つけることになるので、何かをかじって歯の手入れをしているのです。
ストレス発散
このかじるという行為は歯の手入れと同時に、ストレス発散でもあります。
ケージをかじっているのを見たことはありませんか?チンチラは頭がよく、ケージから出してもらうことを覚えます。本来活動的な動物ですから、外に出たいときにも色々なものをかじります。
飼い主さんになかなかかまってもらえないと、もっと遊んでほしくてかじることもあります。またケージ内=生活空間が排泄物などで汚れていると、それが不満でかじることもあるそうです。
おびえている、気性が荒くなっている
チンチラはとても臆病な性格です。何か大きな音がしたり、他の動物の鳴き声などに驚いたときや、環境がかわったときなどはおびえることが多いです。
おびえて不安になると威嚇することがあり、鳴きながら噛むことがあります。チンチラは鳴き声で感情を伝えてくれますが、威嚇するときと普段の鳴き声は違うので区別できると思いますよ。
飼い主さんが強引に触ろうとしたり抱っこしようとすると、驚いて威嚇することもあります。チンチラにとって嫌なことがあったときにも、普段とは違う声で鳴いたり強く噛み付いてくることがあります。またチンチラは発情期に入ると気性が荒くなり、鳴いたり噛みつくことがあります。
チンチラが噛むときの対策方法
かじるものを与える
チンチラは伸び続ける歯の手入れのために、何かをかじる必要があります。ケージの中に、木の枝や軽石などを入れておくといいでしょう。木はなるべく硬いほうがよいとされ、桑の木がおすすめだそうです。 ケージの床部分においてあげるのもいいですが、上から木をつるすように設置するのもいいですね。チンチラは行動的なので、上から木をつるしてあげると飛び乗ったりして遊ぶこともできます。またかじることがストレス発散にもつながります。
かまってやる
飼い始めた最初の頃ばかり触ったり遊んであげたりしていたのに、だんだんかまってあげられなくなってきた・・チンチラはというと、外に出られない、飼い主さんにかまってもらえない。これではチンチラのストレスは溜まる一方になってしまいます。定期的に遊んであげるなどしてかまってあげないと信頼関係が壊れてしまいかねません。またチンチラはケージ内でおしっこをしますが、行動的なため汚れがあちこちに広がってしまうこともあります。それほど臭いは強くないとはいえ、やはりきちんと掃除をして清潔に保つようにしましょう。
おちつかせる
何かに驚いて威嚇するような場合は、まず落ち着かせてあげることが大切です。興奮がおさまるまで、そっとしておくといいでしょう。人間が聞いても驚かない、犬やネコ、鳥などの声が恐怖になることもあるのですが飼い主さんは気づきにくいかもしれませんね。拡声器の声などにも驚くかもしれません。周囲の音など、環境にも気をつけてあげてください。発情期は気が荒くなりやすいのですが、そういったときも刺激せずに落ち着かせるといいでしょう。
チンチラが噛まないようにする予防方法
なつかせる
チンチラは本来温厚で、なつきやすい動物といわれています。なつくと、甘噛みはしても強く噛みつくことはなくなります。なつかせるには、飼い主さんの手の匂いを覚えさせ、安心感を与えることも効果があります。名前を呼ぶなどしていると、飼い主さんの声も覚えてくれるのではないでしょうか。ただし寝ているときに声をかけたり、長時間話しかけるのはあまりおすすめできません。チンチラが自分で飼い主さんの手やひざの上などに乗ってくれたらだいぶなついているといっていいと思いますよ。
歯の手入れをする
チンチラは日常的になにかをかじります。ケージ内に木の枝などを入れると自分でかじって歯の手入れをしますね。そのほかに、獣医さんに連れて行って歯の手入れをしてもらうという方法もあります。この場合は基本的に麻酔をかけて歯を削るため、心配な方は獣医さんとしっかり相談し、説明をしてもらうと安心ですね。前歯以外は麻酔をかけて確認しないとわからないそうですが、歯が伸びすぎて口の中が切れていたりしたらかわいそうです。元気がない、食欲がないなどいつもと違う様子がみられたら、獣医さんに相談してみるといいでしょう。
繁殖の予防をする
チンチラは、年間を通じて繁殖が可能な動物です。しかし発情期がわかりにくいため、飼いはじめるときには性周期を調べておくといいかもしれません。あらかじめ発情期をコントロールするのであれば、避妊手術や去勢手術をするという方法もあります。チンチラは性的に成熟すると、縄張りを守ろうとする本能から攻撃的になることがあります。去勢手術をすることで、性格が丸くなることもあるそうです。ただしチンチラの去勢、避妊手術を実施している動物病院はまだまだ少ないそうですから、事前にしっかり調べることをおすすめします。
チンチラが噛むことを防ぐおすすめグッズ
チンチラがさまざまな理由でケージを噛むことがありますが、 細いものをかんでいると不正咬合の原因になることがあります。 ぜひ専用のかじり木を用意してあげてください。
マルカン かじり木コーン
[itemlink post_id=”715″]かじり木コーンは、名前のとおり木の形がとうもろこしの粒のようになっていて、 チンチラがかじりやすいのが特徴です。 ストレス解消や、歯の伸びすぎを防止することができます。 S、M、Lのサイズがあり、お好きなサイズを選ぶことができます。 ケージにねじで固定することができるタイプです。 1個あたりのお値段がとても安いのですが、まとめ買いをするとさらにお安くなります。 チンチラのほか、リスやハムスター、うさぎなどの小動物にもお使いになれます。
SANKO(三晃商会)かじり木フェンス
[itemlink post_id=”716″]名前のとおり、フェンスの形状をしているかじり木です。 ケージの、チンチラがよくかじる部分に設置すると ケージをかじることを防止することができます。 思い切りかじれるので、チンチラのストレス発散に最適です。 ケージを噛むことでチンチラが歯を痛めたり、ケージが傷むことを防止できます。 材質の異なるほかの商品もあります。 この商品は中国原産の天然木を使用しています。 チンチラのほか、うさぎやモルモットにもお使いになれます。
りんごの木、ももの木などの木の枝系かじり木
[itemlink post_id=”718″]細身の木の枝のかたちをしていて、チンチラがつかみやすくなっています。 国産のりんごの天然木や、ももの天然木を使っています。 そのため香りがよいのか、チンチラがよくかじると評判です。 着色料や保存料は使用しておりませんので、安心してチンチラに与えることができます。 保存に便利なチャックつきのパッケージに入っています。 その他桑の木、びわの木、なしの木などもあります。 極細枝、細枝、中枝、太枝とサイズが豊富なので、ぴったりのものを選ぶことができます。